2026年6月12日 関西学院大学 食文化研究会「―出汁―」


2026年6月12日、ザ・リッツ・カールトン大阪にて、関西学院大学の卒業生で構成される食文化研究会に向けて、セミナーを開催いたしました。

30分という限られた時間の中でしたが、参加者の皆様に和食とだしの真髄を体感していただきました。

飲み比べで実感するうま味の相乗効果

冒頭、参加者には「かつおだし」と「かつおと昆布の合わせだし」の2種を飲み比べ、その違いをテーブルごとに話し合っていただきました。和食料理屋を経営されている方からの専門的な分析が飛び出す場面も。

植物性と動物性の異なるうま味を掛け合わせることで、うま味が「1+1=2」ではなく「7」にも「8」にも高まる「相乗効果」の仕組みを体感していただきました。

歳を重ねても豊かな食生活を送るための知恵

基本五味の考え方に基づき、人が本能的に好む味覚について解説しました。

一般的に料理を構成する「油」「砂糖」「うま味」のうち、和食は「うま味」を中心に成り立つ食文化です。例えば、幼少期から「油」で構成されたハンバーガーを食べて育つと、体がその味しか知らず、高齢になり食事量が減った際にも同様の味を求めがちです。

一方で、「うま味」を知る日本人は歳を重ねても豊かな和食の味わいに戻ることができるという点において、和食が持つ持続可能な魅力を強調しました。

うま味を活用した減塩の可能性

3つ目の試飲として、「まぐろ節」のだしに塩を加えた吸い地を提供しました。

人が最も美味しいと感じる塩分濃度である0.9%を基準とし、だしの「うま味」を豊かにすることで、少量の塩分でも満足感を得られる仕組みを説明しました。

これは、現代の健康的な食生活を支える減塩の知恵として多くの共感を得ました。

日本の食文化を支える「水」の重要性

最後に、なぜ日本で「だし」の文化がこれほどまでに発展したのか、その背景にある「水」について考察しました。

日本特有の硬度の低い軟水は、うま味が溶け出しやすい性質があります。この環境が水とだしを活かす料理を生み出した一方で、硬水の国々では火や油、スパイスを駆使する独自の食文化が発展したという対比を説明しました。

今回のセミナーでは歴史的な詳細にまでは踏み込めませんでしたが、参加者の皆様が「だし」という身近な存在の奥深さに触れ、熱心に耳を傾けてくださったことが非常に印象的でした。今後もこうした活動を通じて、和食の真髄と神宗が大切にする「うま味」の力を広く発信してまいります。

淀屋橋本店 営業時間

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