日本の食文化について学ぶ
2024年11月1日(金)、京都外国語大学様にて、講演会を行いました。
2024年11月に当店 神宗淀屋橋本店に展示スペース『だしCAFE&MUSEUM』を新設いたします。お客様に直接タッチパネルで画面に触れて頂き、だしについて、まただしが土台となっている和食について様々な角度からご紹介しております。
外国人のお客様にもご利用頂けるよう、英語と中国語で翻訳をつけるようにし、その翻訳作業を京都外国語大学の学生様が協力してくださる運びとなりました。
大学様側は『神宗 淀屋橋本店設置タッチパネルサイネージ 翻訳プロジェクト』と称し
プロジェクトに参加して下さる学生様に、神宗や翻訳する内容の理解を深めて頂けるよう
講演会を開催してくださいました。
セミナーの様子
講演会の開催場所は大学4号館1階の大階段。
食堂も兼ねているこちらの大階段はランチタイムの時間帯ということもあり、プロジェクト参加の学生様だけでなく沢山の学生様や学内で働かれている方もいらっしゃり、とてもリラックスして賑やかな空間でした。
講演会はどなたでも参加して頂けるよう、開放的な雰囲気で始まります。
まずは小山から「神宗とは何屋さん?」から始まります。10代~20代が中心の学生様にとって佃煮や「だし」は、馴染のないものです。どの方も新鮮な気持ちでお話を聴いて下さいました。
昆布はどこからやってくる?
和食を支える「だし」。そのだしの影の主役は何を隠そう「昆布」。料理では「昆布の味」として決して目立つ存在ではありませんが、昆布なくして和食は成り立ちません。
その昆布はどうやって私たちの手に入っているのか。昆布の生育や漁、出荷されるまで詳しく説明します。
だしの素材を味わう
だしの素材である「鰹削り節」と「昆布の薄削り」の試食です。
中華スープや西洋のスープ(フォン)とは異なる動物性油脂に頼らない、うま味のみの日本のだしの素材に触れて頂きます。
美味しさには香りの要素も含まれます。開けたての鰹本枯節は、鰹の風味が際立ちます。近くを通りかかった方も鰹節と昆布をご試食下さっていました。
だしCAFE&MUSEUMで翻訳していただく文章を、より詳しく説明します。
外国人の方に伝わる言い回しや、ニュアンスの言葉選びは大変重要なキーポイントです。
翻訳してくださる学生様に伝わるよう、小山の講演にも熱が入ります。
ミラノ博覧会で和食を広める活動や、英語圏にホームステイをしていた経験談も踏まえてお話をしました。
講演会後の質疑応答では、プロジェクトの先生から「「うま味」とは香りも含まれますか?「taste」という訳には香りも含めて「美味しい」という意味があるのですが。」というご質問をいただきました。
単語一つとっても奥が深い翻訳の世界の一端を感じた瞬間でした。
講演時間は30分時間でしたが、昆布、和食におけるだしの大切さ、試食体験を通して、翻訳プロジェクトにご協力くださる学生様、聴講してくださった方々にとって実りあるお時間であって頂ければ幸いです。